焼き鳥の恩返し

おとといの夜8時過ぎ、娘の習い事の迎えに行った帰りの事。
電車から降り、寒風と空腹のダブルに襲われ震えていた二人を迎えたのは、
駅前の赤ちょうちんの屋台。



そう、その日、焼き鳥の屋台が駅前に出ていました。
そこにはもう選択の余地などある筈がない。
家にはすでに夕飯が用意してあるけれど構わない。
さっそく8本の焼き鳥を注文。(四人家族、一応一人2本の計算)。
この屋台の焼き鳥、一本100円とちょっと高め。
しかし。背に腹は変えられぬのだ。

支払いをしようと財布を取り出すと、あいにく一万円札しか持ち合わせていなかった。
屋台のお兄ちゃんに、それでも良いかと問うと快く承知してくれた。

お兄ちゃんは、おつりの百円玉と千円札をばらばらと取り出すが、
焼き鳥の焼き具合が気になって気もそぞろ。
急いで渡された千円札を、私がもう一度数えなおしてみると...。

うん...? えっ? い、一枚多い!

「あれ、なんか一枚多いみたい...」とつぶやくと
お兄ちゃんはにっこり笑って、「いやあ、そんなことないですよ」
もう一度、ゆっくり確かめてみるが、どう数えてみても千円札は十枚ある。

一瞬だけ躊躇したが、次の瞬間気を取り直した。
子供もそばにいるのだ、何を迷う事があろうか。
お兄ちゃんに改めて「一枚多いですよ」と言って千円札を手渡す。

「あっ、ありがとうございます!」とお兄ちゃんは相変わらず屈託がない。

渡された焼き鳥。
それは温かくて、本当にとっても美味しかったのだった。

・・・・・・
さて、日は替って今日。娘の靴を買いにスーパーに行く。
買い終わると福引券を一枚もらいました。
福引き好きの娘は、喜び勇んで福引所に。
目当ては、はずれくじのお菓子です。

勢いよくカラカラと回し終わったかと思ったら、
いきなりベルの音がカランコロンと高らかに鳴り響きました。
その音にびっくりしていると、福引所のおばさん達が、
「あらあ、いいのが当たったみたいよ」「本当だあ」と声高に言い、あたりは騒然と。

どうやら娘は、福引きの2等を当てたらしい。
2等と言っても、そこは何といっても小規模の福引き。
景品は、5000円分の商品券だった。

しかし小心者の私は、それでも少し慌てる。
こんな事で運が使われて、あとでバチが当たったらどうしょうと。
その時、はっと思った。

あの屋台の焼き鳥の兄ちゃんの顔が思い浮かんだのだ。
そうだ、あの焼き鳥のおつり! 正直に返したものね。うん、うん。
こりゃあ、焼き鳥の恩返しだ。

そう思うとやっとホッとして、ありがたく商品券を受け取りました。
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by riro11 | 2005-12-23 23:20 | 歓喜


花が咲こうと咲くまいと、生きていることが花なんだ      (by イノキ)


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